人身傷害保険とは:ダイレクト自動車保険の補償内容

東京海上が1998年に発売した「人身傷害保険」は、いまやほとんどの自動車保険会社で販売されているスタンダードな補償となり、今や70%を超える契約者が、人身傷害保険をつけている。

「人身傷害保険」とは・・・
・自動車事故により、自車に乗車中の方(運転者を含む)が死亡・後遺障害・ケガの被害にあったときに、過失割合にかかわらず、契約した金額の範囲内で実際に生じた損害に対して保険金が支払われる。

・保険契約者やその家族については、歩行中や他人の車に搭乗中の自動車事故なども対象となるタイプもある。


(例)信号待ちの車に追突し、運転していた自分がケガした。
⇒このように、自分の100%責任がある事故であっても、自分の治療費や休業損害、さらに精神的損害(慰謝料のようなもの)が全額支払われる。


この人身傷害保険であるが、どの保険会社も同じようにみえて、実は補償内容が保険会社によって違う

人身傷害保険は、実際に発生した損害額を100%支払うものであるが、何でもかんでも、契約者の請求どおりに支払うものではなく、保険会社ごとに規定している「損害額基準」という支払基準によって損害額の計算方法が決められている。

この「損害額基準」は「約款」に記載されているものであるが、ほとんどの方は保険を比較・検討する際に約款を読むことはないため、この支払基準の違いに気づかないことが多い。


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死亡事故の「精神的損害」の支払基準比較


死亡事故の際、支払われる保険金は大きく分けて3つの項目から計算される
・将来得られたあろう所得としての「逸失利益」
・慰謝料に相当する「精神的損害」
・「葬儀費」

このうち、逸失利益、葬儀費については、基本的に保険会社による支払基準の差はないが、「精神的損害」は、保険会社によって大きく異なる。

この「精神的損害」は、死亡者の属性によって「一家の支柱」「65歳以上」「それ以外」の3種類か、これに「18歳未満(有職者を除く)」を加えた4種類に区分される。
最も金額的に高額となる「一家の支柱」であり、逆に低くなるのは「65歳以上」である。

ここでは、この「精神的損害」のなかで最も高額となる「一家の支柱」が死亡した場合について比較してみる。


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死亡時の「精神的損害」の支払基準額(一家の支柱)

(2018年7月調べ)
会社名 金額
(参考)東京海上日動 2000万円
チューリッヒ 1700万円
アクサダイレクト 2000万円
ソニー損保 2000万円
イーデザイン損保 2000万円
三井ダイレクト 2000万円
SBI損保 1700万円
おとなの自動車保険(セゾン自動車) 2200万円

一家の支柱とは、「被害者の世帯が、主として被害者の収入によって生計を維持している」場合をいう。


こうして比較してみると、保険会社によって支払基準に大きな差があることがわかる。
おとなの自動車保険(セゾン)が2200万円と最も金額が高く、次いでアクサ・ソニー損保・イーデザイン損保・三井ダイレクトが2000万円となっている。 チューリッヒ・SBI損保は1700万円と低くなっている。
単純に、これだけでも死亡時に遺族が受け取る保険金に最大500万円の差が生じることになる。(算定した損害額が保険金の支払限度額を超過しない場合)


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重度後遺障害時の倍額条項比較


次に、交通事故で寝たきりなどの介護が必要な重度後遺障害になったときの補償について「倍額条項」というものがある。
これは、交通事故で重度後遺障害になってしまったら契約金額の2倍まで補償限度額がアップするというものである。
たとえば、人身傷害を5000万円で契約していた場合に、補償限度額が1億円まで上限がアップするということである。
不幸にも重度後遺障害になってしまった際に、事故で受け取ることができる保険金に数千万円単位の大きな差がでるため、この比較は重要である。

この問題についてはNPO法人ホクネットという団体が各社に質問状を送付して調査するなど、地道な活動をしており、 その調査結果が公表されているので参考にしていただきたい。
http://www.e-hocnet.info/detail.php?ct=mo&no=196

なおこの調査結果は週刊朝日 2013年3月13日号で取り上げられた。
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■重度後遺障害時の倍額条項の有無
会社名 倍額条項の有無
(参考)東京海上日動 あり
チューリッヒ あり
アクサダイレクト あり
ソニー損保 あり
イーデザイン損保 あり
三井ダイレクト なし
SBI損保 あり
おとなの自動車保険 あり

三井ダイレクトだけが今のところ倍額条項がない。
導入している会社とは大きな補償の差があるといえる。

ダイレクト自動車保険といっても、「東京海上日動レベルの補償内容のダイレクト自動車保険」と、「保険料を安く見せるために補償内容を低く抑えているダイレクト自動車保険」の両方が存在していることがわかる。

この人身傷害の支払基準の違いは、ダイレクト自動車保険の「補償」へのスタンスを見極めるひとつのポイントになると考える。

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