【ダイレクト自動車保険】自動車保険の事故処理拠点数の比較・ランキング


自動車保険で一番心配なのは事故の時の対応力。
事故のとき、ダイレクトの自動車保険でも大丈夫だろうか?

ダイレクト自動車保険各社に事故処理拠点数について問合せしてみた。(2008年6月調べ)

■事故処理体制比較(事故処理拠点:サービスセンター数)


会社名 事故処理拠点数 事故処理部門のスタッフ数
アメリカンホーム 11 非公開
チューリッヒ 6 約250
アクサダイレクト 非公開 非公開
ソニー損保 18 約300
三井ダイレクト 12 約300
そんぽ24 非公開 非公開
SBI損保 8 非公開



事故処理拠点数(サービスセンター数)について回答しない会社があったことがまず驚きだ。

事故処理拠点数について回答があった3社の中で最も多いソニー損保でもわずか18と既存の国内損保と比べようもないほど少ない。
この理由については後ほど述べる。

アメリカンホーム・ソニー損保・三井ダイレクト以外のダイレクト自動車保険は事故処理拠点(サービスセンター)の数をなぜ回答しないのだろうか?
それはいうまでもなく、公開することによって営業的にマイナスに働くと考えているからだろう。


では非公開の会社について、事故処理拠点数(サービスセンター数)を把握するにはどうしたらよいだろうか?
それは会社のディスクロージャー資料や採用情報などから把握するのである。

顧客から聴かれたら「非公開」としておきながら、なぜかディスクロージャー誌に組織図が掲載されていることが結構ある。 また、中途採用情報の「勤務先」の欄を見れば、どこに拠点があるかある程度わかる。

各社の公式回答ではないため、精度は保証できないが、各社の事故処理拠点(サービスセンター)の設置場所を比較してみる

■事故処理拠点(サービスセンター)の設置場所


会社名 事故処理拠点の設置場所
アメリカンホーム 札幌、仙台、さいたま、東京(錦糸町)、横浜、静岡、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡
チューリッヒ 東京(調布市)、名古屋、大阪、福岡
アクサダイレクト 東京(西葛西)、横浜(※1)
ソニー損保 札幌、仙台、東京(秋葉原、蒲田)、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡
三井ダイレクト 東京(水道橋、日本橋)、横浜、名古屋、大阪
そんぽ24※2 札幌、仙台、水戸、さいたま、東京(池袋)、名古屋、大阪、広島、福岡
SBI損保 東京(恵比寿)・札幌・仙台・新潟・名古屋・大阪・広島・福岡

※1:アクサダイレクトは2007年のディスクロージャー誌では東京のみとなっているが、中途採用情報では対人事故担当者の勤務先として新横浜に「横浜サービスセンター」があった。
※2:そんぽ24は上記以外に親会社の日本興亜損保の全国のサービスセンターネットに事故処理を委託している。
※3:SBI損保は出資元のあいおい損保の全国のサービスセンターネットに事故処理を委託しているものと推測される。


こうしてみると、アメリカンホームが全国の11都市に事故処理拠点を設置しており、ついでソニー損保が9都市とほぼ全国をカバーしており、大きな事故やもめた案件であれば、被害者面談や契約者面談をすることが可能だろう。


一方、残りの会社は、基本は電話で死亡事故などよほどのことがない限り、被害者や契約者と面談をすることはなく、電話やネットだけの対応と考えておくほうがよさそうだ。

そんぽ24は、親会社の日本興亜損保の全国サービスセンターネットに委託している。日本興亜損保で契約した場合とサービスの差がどの程度あるのかわからないが、もしかするとサービスネットワークという意味では充実しているのかもしれない。

SBI損保は、8都市とソニー損保並みに揃えてきた。
しかし本社の管理部門を含めた全役職員数が36名(2007年12月現在)ということを考えると、自前の事故処理拠点といっても、出資元のあいおい損保への外部委託の可能性が高い。
東京の事故処理拠点があいおい損保の本社と同じ「恵比寿」というのがそれを伺わせる。


■「サービスセンター数」にだまされるな


「事故処理拠点数(サービスセンター)が多いこと」=「事故処理体制が充実している」
例えば、三井ダイレクトは、サービスセンター数が「12」とアメリカンホームやソニー損保並みに多いが、 実際の設置場所をみると、東京(水道橋、日本橋)、横浜、名古屋、大阪だけと、ダイレクト自動車保険ではアクサダイレクト・チューリッヒ並みに少ない。

ソニー損保のサービスセンター数も「18」とダイレクト自動車保険最多ではあるが、実際には「9地点」であり、地点数では最多ではない。

「サービスセンター拠点数」の数だけを単純比較してしまうと、あたかも数が多い会社が、全国ネットワークが充実しているように勘違いしてしまう。
重要なのは「設置場所」である。

金融庁も監督官庁として、広告やウェブサイトへの表記などに「組織上の数だけではなく、設置地点を公表すること」などのガイドラインを策定すべきでと考える。。


■ダイレクト自動車保険の拠点数の差を考える


ダイレクトの自動車保険でも、既存国内損保と比べて拠点数が少ない理由を理解すれば、ダイレクトの自動車保険の事故処理体制への不安は小さくなる。

それよりも事故処理拠点数を「非公開」という保険会社が大半であったことのほうが問題と考える。
ここに「確かに事故処理拠点数は既存国内損保より少ないが、それをものともしない体制があります」といえない裏事情が見え隠れする

拠点数が「非公開」のダイレクト自動車保険に事故処理で多くを期待するのは危険かもしれない。
自分自身で事故時に主体的に対応できる知識や交渉力を予め身につけておけば問題ないだろう。



■既存国内損保とダイレクト自動車保険との事故処理拠点数が大きく違う理由


「事故処理拠点(サービスセンター)」とは、自動車保険会社において、「保険金の査定・支払業務を行なう部署」である。
既存の国内損保では、この事故処理拠点(サービスセンター)に、「アジャスター」と呼ばれる事故車両の鑑定人が多くの場合子会社の社員として勤務している。

このアジャスターが修理工場に事故車の損害確認を行なう必要があるため、全国各地に数多くのサービスセンターを設置する必要がある。(ほかにもいろいろと事情はあるが)

一方、ダイレクトの自動車保険は、多くの場合、既存の国内損保や、「乗合アジャスター」と呼ばれるフリーのアジャスターに、事故車両の損害確認などをアウトソーシング(外注)している。

このため、修理工場に車を見に行くアジャスターは数多く抱えておらず、当然サービスセンターも数多くはいらないのである。

ダイレクトの自動車保険の事故担当社員は、主に、お客さんとの打ち合わせや、相手方保険会社、被害者との示談交渉といった交渉業務にに多くの時間を注ぐことができる。
修理工場に事故車両を見に行くことと、交渉業務を切り離しているため、効率化が図られており、これは保険金の支払所要日数を短くすることにもつながるメリットがある。
個人的にはそもそも修理工場に事故車両の修理代を鑑定するスキルと、過去の裁判例などを参考に過失割合などを交渉するスキルは異質であり、既存国内損保のようにアジャスターが全てやる必要性はないと考えている。


■事故処理拠点数より重要なこと


そもそも既存の国内損保であっても、社員(代理店ではない)が実際に現場に行ったり、お客様や相手方に会いに行くことは物損事故ではめったにない。

人身事故でも、一度も被害者やお客様と会わずに電話だけで解決する事が多く、会いに行くのはせいぜい入院事故や揉める事故、休業損害などがややこしい事故ぐらいである。

このため、拠点数が多いということだけで判断するのではなく、事故直後に何をしてくれるかという、初期対応を比較することが重要と考える。


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