ネット損保は赤字続きらしいが?

Q.「ダイレクト自動車保険は赤字続きと聞いたが大丈夫か?」


A.:
結論からいうと問題ない。1年ものの自動車保険を財務状況で選ぶ必要はない。ネット損保は既存国内損保とコスト構造が全く違うビジネスモデルなため、開業当初は赤字となるのが当然である。

既存国内損保のコストの中には、代理店手数料があり、新規契約時だけではなく、更改契約時にも代理店手数料が発生する。これは契約者が支払う保険料の約15%前後になる。

通販自動車保険では、代理店手数料は「一括見積サイト」のような提携先に対して発生するものの、代理店は契約の事務手続きを行わないため(要は契約の斡旋・紹介だけ)、代理店手数料は、既存国内損保より安く抑えられている。

一方、ダイレクト自動車保険のインターネットやコールセンターで直接顧客と取引するビジネスモデルにおいては、テレビや新聞などの広告宣伝費やコールセンターのコストが発生する。
これは既存国内損保には発生しないものである。
しかしながら、広告宣伝費やコールセンターのコストは、更改契約時にはほとんどかからないため(満期案内書程度の事務コストですむため)、更改契約において、新規契約獲得に要する広告宣伝費やコールセンターのコストを回収することができる。

このように、新規契約を獲得するのに大きなコストがかかっても、継続契約を増やすことによって、そのコストを回収することができるビジネスモデルが、ダイレクト自動車保険の特徴である。
こういったビジネスモデルである通販自動車保険は、開業当初は新規契約がほとんどで、更改契約の比率が少ないため赤字がつづくが、継続契約によって新規契約獲得のコストが回収できる契約件数になれば、収益性は高まってくると思われる。実際、ソニー損保やアクサダイレクト、三井ダイレクトは単年度黒字化を達成している。

もし仮に、ダイレクト自動車保険会社が、保険料を安くみせるために、中間コストだけでなく、契約後のアフターサービスのコストまで省くことをするならば、いずれ契約の継続率が低下し、収益が改善されず、損保事業から撤退することになるであろう。
継続契約が既存国内損保以上に重要なビジネスモデルであるがゆえ、ダイレクト自動車保険会社は契約後のアフターサービス(特に事故時の対応)に力を入れなけらばならないし、逆に力を入れていない保険会社は淘汰されるだろう。

なお、保険金の支払に関しては全く問題ない。どのダイレクト自動車保険もソルベンシー・マージン比率(支払余力)は一般的に安全とされる200%を大きく上回り、極めて良好である。



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