代理店型とダイレクト自動車保険の違い・メリット・デメリット・よくある誤解

最近見かけた他の保険比較サイトのコラムで「死亡事故を起こした場合、代理店型なら葬儀(通夜・告別式)に代理店が同席してくれるが、通販型はたった一人で行かなかればならない」といった記事を読んだ。
どんないい加減な記事なんだろうと私は驚愕した。
私が知る限り、代理店が葬式に同席するほうが稀だ。田舎の保険専業のプロ代理店ならごく稀に同席してくれることもあろうだろうが、通常はない。
少なくとも私が代理店型の保険会社で働いている頃に受け付けた何件かの死亡事故で代理店が同席したケースはない。
代理店ではなく、保険会社の対人賠償の担当者が契約者の不安が大きいときに会いに行ったりはしていたが、それでも一緒に葬儀会場に同行するなんてありえない。
死んだ直後に、保険屋(代理店)が葬儀会場に来ていることがバレたら「亡くなった直後にお金の話をしにくるなんて不謹慎」とされて遺族感情を著しく害することになる。

このように素人に毛が生えているような人が書いているようなデマサイトが多いので、私なりに代理店型で加入するメリット・デメリット、ネット通販型(ダイレクト型)自動車保険のメリット・デメリットやよくある誤解について解説する。

代理店型自動車保険のよくある誤解

X代理店は「顧客側の代理」である
 ⇒◯代理店は「保険会社の代理」である


X代理店は事故時に現場に駆けつけてくれる
 ⇒◯代理店の義務ではないので、すべてが駆けつけてくれるわけではない。あくまでもそういう代理店も中にはいるというレベル


X代理店は死亡事故のときに通夜や告別式に一緒についてきてくれる
 ⇒◯そんな代理店のほうがまれ。通常、四十九日前に保険会社が出ていくのは不謹慎とされる。保険専業のプロ代理店ならまだしも自動車ディーラーの営業マン(代理店)が葬儀についてくることがイメージできるか?来るわけない。代理店=葬式に来てくれるというのは大きな間違いである。


X代理店は事故時に相手方との交渉をやってくれる
 ⇒◯代理店には事故時の示談交渉の権限はないので、あくまでも一般的なアドバイスしかできない


代理店型自動車保険のメリット・デメリット(概要)

代理店型自動車保険のメリット

・土日や深夜の事故でも、緊急時は相手方への連絡などの初期対応をやる場合が多い(保険会社本体の事故受付のコールセンターが実施)
・申込書の記入などを代理店担当者が手伝ってくれる
・不明点を代理店担当者に質問できる
・(自動車ディーラーなどの代理店で加入する場合)自動車の購入の商談とあわせて自動車保険の提案をしてもらえる
・事故時に連絡すると保険会社に情報伝達してくれることもある
・保険料の集金に来てくれることもある


代理店型自動車保険のデメリット

・代理店手数料が保険料に含まれるため、保険料はダイレクト型よりも高くなることが多い
・代理店担当者が保険商品知識に詳しいとは限らない(特に保険専業じゃない場合)
・もっと安い自動車保険に乗換えようと思ったときに断りにくい


ダイレクト型自動車保険のよくある誤解

Xダイレクト型は事故時に自分で相手方との対応をしなければならない
 ⇒◯ダイレクト型でも相手方との交渉は保険会社が行うので、自分でやるのは、保険会社に事故の連絡の電話をするくらいである


X補償プランの設計は自己責任
 ⇒△コールセンターがあるので、不安点は相談しながら補償プランを提案してもらえばいい

Xダイレクト型は、事故で保険を使うと翌年に保険料がめちゃくちゃ高くなる
 ⇒◯ノンフリート等級制度は代理店型もダイレクト型も共通なので、保険を使ってダウンする等級は同じだし、保険を使ったときの保険料上昇率は変わらない


ダイレクト型自動車保険のメリット・デメリット(概要)

ネット通販型自動車保険のメリット

・代理店型と比べて保険料が安い(条件にもよるが)
・毎年、いい条件の保険会社に気軽に乗換えられる
・間に代理店が入らないため、自分の要望をスピーディに保険会社に伝えられる
・社員は保険知識に詳しい(研修で均質化されている)
・毎年、いい条件の保険会社に気軽に乗換えられる


ネット通販型自動車保険のデメリット

・深夜の事故はその場で初期対応をしない(受付のみ)
・申込手続を自分でやる必要がある(コールセンターのサポートは受けられる)
・契約手続のサポートは基本的に電話かメールなので、対面での相談は受けられない



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