保険金の平均支払い日数の意義

自動車保険のサービス指標として既存の国内損保もよく使う指標に、「保険金の平均支払日数」がある。
これは、事故報告を受けてから、保険金を支払うまでの所要日数のことである。

どの自動車保険会社もおそらく、事故解決部門の担当者はこの「平均支払日数」が一つの目標値として掲げられ、管理職は月初になると前月の実績値と目標値とを見比べて、一喜一憂していると思われる。
「事故を早く解決する」=「お客様を早く安心させること」という保険会社側の安易な発想からこの目標値が生まれたと考えられる。

一般消費者は「保険金平均支払日数」という数値をどう捉えるべきなのだろうか?


「支払が早い事故担当者」=「優秀な事故担当者」か?

私は以前より「支払所要日数」を目標値化し、「早く保険金を払う事故担当者」=「優秀な事故担当者」と評価されることに、大きな疑問を感じている。
確かに、「早く解決する」ということに対して、「1日も早く事故を忘れたい」と考えているお客様などは価値を感じるかもしれない。

しかし、中には、「じっくりと、自分の主張を自分に代わって相手方保険会社に主張して欲しい」というお客様もいるだろう。
特に、相手方にも落ち度がある事故ならなおさらである。

このような考えのお客様に対し、事故担当者が「早く支払う」ことを目指すばかりに、安易に妥協案を採ったり、保険会社側の考えを押し付けたりはしていないだろうか。
また、安易な妥協策をとったことで仮に保険金が速く支払われたからといって本当に満足していただけるのだろうか。

事故とはほとんどのお客様にとってどんな小さな事故でも「一大事」であり、それを保険会社側の考え・都合で「早く支払う」ことを目指すべきではない。
あくまでも、お客様の意向をお伺いし、そのお客様が何を望んでいらっしゃるのか、確認をしていくプロセスを途中途中に何度か入れながら、解決していくものが、本当の「顧客満足」を提供していくため必要ではないだろうか。

というわけで、各社が内部の管理指標として使っている指標よりも、事故対応した顧客の満足度のほうがよほど重要だと思っている。
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