人身傷害の必要性・メリット
・実際に病院でかかった治療費や治療で仕事を休んだことの補償が受けられる。
・自分に過失がある事故でも、補償が全額受けられる。
・相手方の保険会社との示談解決する前でも、支払いが受けられる。
・歩行中や自転車に乗っているときの交通事故でも補償が受けられるタイプがある
これらのメリットについて順番に説明する。
メリットその1:実際に病院でかかった治療費や治療で仕事を休んだことの補償が受けられる
自分や同乗者が死傷した際に、「実際の損害」が補償されるというのは人身傷害の最大の特徴である。
たとえば、ケガの場合、「搭乗者傷害保険」では、いくら病院の治療費がかかっても、ケガの部位や症状に応じて契約で決められたわずかな保険金が支払われるだけである。
一方、人身傷害保険では実際にかかった費用が補償される。
【モデルケース】
雪道でスリップしてガードレールに衝突。運転中の自分がケガをして全治2週間で4回通院。5日ほど仕事を休んだ。
この場合に人身傷害保険と搭乗者傷害保険ではどのように支払われるのか説明する。
☆人身傷害保険での支払例(イーデザイン損保の場合)
・病院の治療費:¥30,000
・有給休暇を5日使ったことへの補償:¥53,000
・通院交通費:¥2,000
・事故の精神的損害:¥33,600
⇒支払保険金合計:118,600円
☆搭乗者傷害での支払例(イーデザイン損保の場合)
通院の期間が4日の場合は60,000円
このように、小さなケガでも搭乗者傷害では補償が足りず、治療費や休業損害などの実際の損害が補償される人身傷害のメリットが理解できたかと思う。
入院を伴うような大きなケガであれば、この人身傷害のメリットはもっと大きく感じられるはずだ。
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メリットその2:自分に過失がある事故でも、補償が全額受けられる。
交通事故の場合、どちらかが100%の過失(責任)になる事故ばかりではなく、自分に何らかの過失が問われるケースがある。
後ろから追突した事故などは加害者が100%の責任になるが、信号のない交差点で一時停止標識を無視して飛び出てきた相手車にぶつけられても、相手方100%の過失にはならず、自分に20%程度の過失があるとされる。
たとえば、相手側と自分との過失割合が80%:20%の場合の事故で、自分が大きなケガをした場合、相手方からは治療費や休業損害などの補償は80%しか受けられない。
自分の過失割合の20%は、自己負担しなければならないことになる。
そのような場合でも、100%の補償をしてもらえるのが人身傷害である。
自分が加入している自動車保険会社が100%の補償をしてくれるので、相手方の保険会社との過失割合の交渉をしなくても済むというのは大きなメリットである。
(自分の保険会社が100%を契約者に支払って、後から相手方の保険会社に80%分の請求をするもの)
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メリットその3:相手方の保険会社との示談解決する前でも補償が受けられる。
メリット2で挙げた例のように、自分にも過失がある事故の場合、相手方の保険会社から治療費などは過失割合が決まる前に内払いしてもらえる場合もあるが、最終の示談金は過失割合が決まらないと支払われない。
過失割合というのは警察が決めるものではなく、一般的には、相手方との交渉で決めるものであるため、双方の言い分が異なったりすると、なかなか決まらないことがある。
小さなケガであれば、過失割合が決まってからの支払いでもさほど影響はないが、入院事故などの大きなケガをした場合に、休んだ間の給料の補償や、治療費の支払いが受けられないと生活に支障を来たす。
そういった場合であっても、人身傷害保険なら、メリット2で説明したように、過失割合にかかわらず100%の支払いが受けられるため、過失割合が決まる前でも、治療費や休業損害などの補償を全額受けることが出来る。
メリットその4:歩行中や自転車に乗っているときの交通事故でも補償が受けられるタイプがある。
人身傷害保険は、基本的には自分の車を運転している人と同乗している人の身体への補償だが、自分や家族が車外を歩行中や自転車に乗っているときの交通事故で死傷したときも補償されるタイプ(車外でも補償されるタイプ)がある。
普段、外を歩いたり、自転車に乗ることが多い人は、この車外でも補償されるタイプの人身傷害保険を選ぶとよい。
自動車保険会社ごとに商品名称が異なるので、各社の人身傷害の名称を紹介しておく。
ソニー損保:「人身傷害(車内+車外補償)」と「人身傷害(車内のみ補償)」
チューリッヒ:「人身傷害」と「人身傷害(搭乗中のみ補償)」
アクサダイレクト損保:「人身傷害」と「人身傷害(搭乗中のみ補償)」
三井ダイレクト:「人身傷害(一般)」と「人身傷害(搭乗中のみ)」
そんぽ24:「人身傷害(一般)」と「人身傷害(搭乗中のみ)」
SBI損保:「人身傷害補償」と「人身傷害補償(人身傷害のご契約のお車搭乗中のみ補償特約あり)」
イーデザイン損保:「人身傷害」と「搭乗中のみの人身傷害」
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