【ダイレクト自動車保険】自動車保険の売上げランキングの比較
日本におけるダイレクト自動車保険の歴史は、97年9月にアメリカンホームがリスク細分型の自動車保険を通販で販売開始したのが最初であり、98年1月のチューリッヒ、99年7月のアクサ、99年10月のソニー損保、
00年6月の三井ダイレクト、01年3月のダイレクトライン(現在は日本興亜損保に売却され、そんぽ24に社名変更)、08年1月のSBI損保とまだ歴史は浅い。
そんなこともあってかダイレクト自動車保険会社の売上ランキングがわかるサイトをあまり見かけないのだが、ここにきて、ようやく各社の売上額(元受正味保険料)を比較できるデータが出揃いつつあるため、ダイレクト自動車保険の売上額を比較してみる。
各社のディスクロージャー資料、外資系については業界新聞記載のデータを元に整理した。
■ダイレクト自動車保険・元受正味保険料比較(単位:100万円)
| 会社名 | 開業時期 | 00年度 | 01年度 | 02年度 | 03年度 | 04年度 | 05年度 | 06年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アメリカンホーム | 97年09月 | 15,200 | 17,646 | 19,381 | 20,985 | 21,965 | 21,827 | 20,562 |
| チューリッヒ | 98年01月 | 13,813 | 20,540 | 23,222 | 25,003 | 26,054 | 27,852 | 27,866 |
| アクサダイレクト | 99年07月 | 2,825 | 5,284 | 7,299 | 11,134 | 14,546 | 18,539 | 22,506 |
| ソニー損保 | 99年10月 | 7,508 | 16,238 | 23,561 | 29,105 | 34,372 | 40,039 | 44,126 |
| 三井ダイレクト | 00年06月 | 884 | 3,765 | 8,263 | 12,426 | 15,871 | 18,422 | 22,460 |
| そんぽ24 | 01年03月 | - | 1,102 | 3,438 | 5,805 | 6,297 | 6,492 | 6,968 | SBI損保 | 08年01月 | - | - | - | - | - | - | - |
■外資系ダイレクト損保3社の概況
アメリカンホームは05年度、06年度と2年連続の減収となった。チューリッヒも06年度は微増にとどまり、伸びが頭打ちになった感がある。
アクサダイレクトはアメリカンホーム、チューリッヒの他の外資系の不調を尻目に、順調に増やしている。
アメリカンホームの減収の原因はよくわからない。
自動車保険の過当競争に見切りをつけたのか、最近ではビジネスの主体を自動車保険から医療保険や傷害保険に会社自体がシフトし、自動車保険の広告量を減らしているように感じられる。
チューリッヒは悪質な顧客対応や違法行為を行ったことへの行政処分に象徴されるように、TVのCMでのクリーンなイメージと、実際の顧客対応とのギャップに契約者が離れ、他のダイレクトに契約の流出が続いているのではないだろうか。
そんな中、アクサダイレクトの伸びは驚異的だ。
事故処理拠点(サービスセンター)は東京と横浜の2箇所だけで全国をカバー(ディスクロージャー誌「2007年アクサ損害保険の現状」より)という、既存の国内の損保の常識では考えられないコスト削減方法によって、圧倒的に安い保険料を実現していることが消費者を捉えているのだろう。
広告やホームページでは一切、事故処理拠点(サービスセンター)が東京、横浜だけということに触れていないところが巧妙だ。
■国内系ダイレクト損保4社の概況
ソニー損保も一時の伸びと比べるとペースこそ落ちたが増収は続き、5年連続の売上げ1位となった。
ソニー損保は開業したのがダイレクト自動車保険では7社中4番目であるにもかかわらず、02年度にダイレクト自動車保険で1位の売上になり、06年度まで5年連続1位である。
保険料水準だけを見れば、6社の中ではやや高めとなることが多いにもかかわらずこういった結果になっていることは、消費者が自動車保険を保険料だけで選んでいない証拠であろう。
事故対応に力を入れている点が消費者に評価されてきているためと思われる。今後も事故対応に力を入れていくことが、ソニー損保の他のダイレクト自動車保険との価格競争に巻き込まれないで生き残る道だろう。
三井ダイレクトについては、アクサダイレクトと並んだ圧倒的な低価格戦略による契約の伸びに注目だ。
「保険業界の吉野家」としての地位を築きつつある。
三井ダイレクトの低価格の秘密は、広告をインターネットメインに絞り込んでいることが最大の理由と考えられるが、それだけではない。
アクサダイレクト同様、事故処理体制のコストを削減していることも挙げられる。
事故処理拠点(サービスセンター)は東京・横浜・名古屋・大阪だけだ。
さらに、各種の電話によるサポート対応も削減し、インターネットでの問合せをメインにシフトしていることである。
また、よく証券や約款を読まないとわからないようなところで、補償内容の範囲が他社より狭いものがあり、 同じ条件で見積もったつもりでも実は三井ダイレクトでは補償されないケースがあるので注意しておきたい。
そんぽ24だが、日本興亜損保の代理店を販売チャネルとして活用を始めたにもかかわらず、相変わらず低調だ。
親会社の日本興亜損保自体ブランド力が弱いため、なかなか既存国内損保の子会社という特徴を活かしきれていない。
「ハナコアラ」を活かしたブランディング戦略は今後も注目していきたい。
SBI損保は、2008年1月に開業したばかりだが、今後どのようなポジショニングを取っていくか興味深い。
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