自動車保険顧客満足度調査

米系コンサルティング会社、J・D・パワー アジア・パシフィックによる自動車保険の顧客満足度調査の結果が発表となった。
それによると顧客満足度の総合ランキングで、チューリッヒ保険会社日本支店(チューリッヒ)が前年に続き首位となった。(前年はソニー損保と同点で首位)2位が僅差でソニー損保、3位がアメリカンホーム、4位アクサ損保、5位三井ダイレクトとダイレクト系が上位を占めた。
既存国内損保では7位に東京海上日動がようやく顔を出している。

また、保険金請求(事故によって保険を使った)についての評価では、なんと、不正請求事件が話題となったチューリッヒが首位となり、2位があいおい損保、3位が東京海上日動、4位がニッセイ同和、5位が損保ジャパン、6位富士火災、7位三井住友海上と続いている。

ソニー損保やアメリカンホームなどの他のダイレクト系がランキングに掲載されていないので、よほど評価が悪いのかと思ったのだが、注意書きを見てみると「サンプル数が99以下の保険会社はランキングに含まれない」と書いてある。ダイレクト系ではチューリッヒ以外はすべてサンプル数が99以下と少なかったようだ。
ただ、通販で売上が3年連続1位のソニー損保のサンプル数が99以下でランキングされていないにもかかわらず、ソニー損保より契約者が少ないチューリッヒがサンプル数が100以上あるというのはどういうことだろう。調査対象者に特定の保険会社への偏りがあるのではなかろうか?

感覚的に東京海上日動よりあいおい損保の事故対応がいいというのも理解できないし、あのニッセイ同和が損保ジャパンや三井住友より上位というのも信じがたい。
何より保険金未払いが1万4千件あった富士火災が三井住友より上位というのも不思議だ。

この会社自体は世界的に権威がある会社のようだが、調査対象者に偏りがあるようにも感じられ、調査結果をそのまま鵜呑みにするのは危険かもしれない。
ただいずれにしても、総合満足度を見る限りは、おおむね通販系の評価は悪くないということだけは事実だろう。


自動車保険を損保社員が比較

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(日経ニュースより)

J.D.パワー、2005年日本自動車保険顧客満足度の調査結果を発表
チューリッヒが自動車保険顧客満足度と保険金請求対応満足度で2年連続トップ

2005年日本自動車保険顧客満足度調査

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワーアジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:蓮見南海男、略称:J.D.パワー)は、2005年日本自動車保険顧客満足度調査の結果を発表した。

 当調査は、自動車保険について契約時の経験や商品に対する顧客の評価を包括的に捉え、顧客の満足度を調べるものである。2回目となる今年は、自動車保有世帯の世帯主18歳~69歳の男女を対象として今年5月に郵送調査を実施し、12,340人から回答を得た。

 当調査では、自動車保険顧客満足度に影響を与えるファクターを算出している。それらは、「保険会社の企業力」(33%)、「契約チャネル」注1(18%)、「契約手続」(15%)、「価格」(13%)、「商品」(12%)、「情報収集」注2(8%)の6つである(カッコ内は構成比)。

注1:契約を行った保険代理店、車の販売店、インターネットや電話などのサービスの品質
注2:パンフレットやホームページの見やすさ等、情報収集のしやすさ


◆ダイレクト系が昨年に引き続き、満足度ランキング上位を占める◆

 自動車保険顧客満足度ランキングでは、チューリッヒが昨年に続き2年連続で第1位となった。同社は顧客満足度を構成する6つのファクターのうち、「価格」を除く5つのファクターで、ランキング対象となった17社中トップの評価を得た。

 第2位にはソニー損保、第3位にはアメリカンホーム、第4位にはアクサ、第5位には三井ダイレクトが入った。
 以上5社は、いずれもダイレクト系保険会社(代理店を介さず契約者と直接契約する保険会社、以下「ダイレクト系」)である。

 一方、第6位以下はすべて代理店系保険会社(代理店をベースに事業を展開する保険会社、以下「代理店系」)がランキングされた。第6位はAIU、第7位は東京海上日動が入った。以上の7社が業界平均を上回っているが、今年も昨年と同様、ダイレクト系がランキングの上位を独占する結果となった。

 ファクター別にみても、ダイレクト系に対する満足度が高く、特に「価格」、「契約手続」、「情報収集」などに関しては、代理店系との格差が大きい。ただし、「契約チャネル」については、ランキング対象となった代理店系12社のうち6社が業界平均を上回っており、代理店系の基本である有人対応をうまく機能させている保険会社もあることがわかった。


◆ダイレクト系と代理店系では、保険会社を選ぶ理由に明確な違い◆

 現在契約をしている保険会社を選んだ理由(複数回答)をダイレクト系の利用者と代理店系の利用者で比較すると、その内容に大きな違いがみられる。ダイレクト系の選定理由の中で、3割以上の回答者によって選択された項目には、ダイレクト系元来の特徴である「保険料(支払金額)が安かったので」や「インターネットや電話で申込・契約ができたので」に加えて、「自分にあった保険プランだったので」、「24時間対応等、いざという時のサービスが充実していたので」といった項目が含まれている。このことから、単に低価格であることや手続の利便性だけでなく、商品・サービス内容もダイレクト系の選択理由となっていることがわかる。

 一方、代理店系の選定理由の中で3割以上の回答者によって選択された項目は、「以前から契約している保険会社なので」と「家族・友人の関係で」の2つしかなく、保険会社を自ら選ぼうとする姿勢が弱いことを示している。
 これら2つの理由に次いで多く挙げられたのは「勤めている会社の関係で」という項目であり、保険会社を選ぶ際に人的なネットワークが大きく影響していることが特徴となっている。

 しかし、今後の契約継続の意向をみると、代理店系の利用者の5割弱が「同じ保険会社と契約する」と回答したのに対し、ダイレクト系の利用者ではこの比率は3割に留まり、代理店系の方が安定的な顧客基盤を構築していることがわかる。ただし、ダイレクト系の中でも、ソニー損保のように同比率が4割に達し、利用者から比較的高いロイヤルティを獲得している保険会社が存在することは注目に値する。


◆保険金請求時の満足度、チューリッヒが各ファクターで高評価◆

 当調査では、調査対象者の中で、事故(自損を含む)により保険会社に対して保険金の請求を行った経験のある4,050人からは、その際の保険会社の対応に対する満足度も尋ねている。その結果、チューリッヒが保険金請求対応満足度においても2年連続で第1位になった。第2位はあいおい損保、第3位は東京海上日動、第4位はニッセイ同和損保、第5位は損保ジャパンであり、この5社が業界平均以上の満足度を獲得している。

 保険金請求対応満足度は、顧客からのコンタクトに対する「対応力」(39%)、保険会社による交渉や顧客に対する経過報告などの「行動力」(38%)、事務処理の速さや手続のスムーズさなどの「処理力」(22%)の3つのファクターで構成されることが明らかとなった。これらのファクターいずれの評価でみても、チューリッヒはランキング対象となった10社の中で最も高かった。

http://www.jdpower.co.jp/press/pdf2005/2005JapanAutoInsurance_J.pdf

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