自動車保険の「付帯サービス」について考える

現役損保社員辻田さんブログで「付帯サービス」についての記事を読み、よい刺激を受けた。

辻田さんの指摘のとおり、自動車保険各社が提供している「付帯サービス」は、「保険商品」そのものではなく、単なる「おまけ」であるため、サービスの改変が契約者に断りなくされることがある。

以前、アクサダイレクトがロードサービスメニューから「落輪の引上げ」をひっそりとなくしていることを私のブログでも書いたような事例がこれに該当する。

辻田氏の言葉を抜粋させていただくと「付帯サービスはあくまで"おまけ"くらいに考えておいた方が良いと思います。」とある。

確かに、「付帯サービス」はアクサダイレクトの事例のように、断りなくサービス内容の改変・中止されることがあるので、自動車保険の商品選択のファクターとするのはリスクが高い。


しかしほとんどの消費者は、どこが「保険商品」で、どこが「おまけ」ということを区別できていないのではないだろうか。

私は辻田氏のブログに以下のコメントを入れた。

付帯サービスであることは事実ですが、消費者的には「自動車保険の商品そのもの」とh誤認されているような気がします。 というのは、口コミサイトのクレームなどを見ていると、「○○損保のロードサービス>が最悪なので解約しました」といったコメントが多く、単に提携業者がやっているサービスを損保が提供しているような誤認をしている人が結構多いような気がします。


このコメントのように、本来「付帯サービス」が「おまけ」として理解されていれば、「おまけ」でついてくるロードサービスのサービスの対応が悪くても、「○○損保を解約する」といった行動はとらないだろう。

例えば、最近ペットボトル飲料に「おまけ」がついていることがあるが、同じような飲み物なら「おまけ」がついているほうを手にする消費者は多いだろう。
しかし、その「おまけ」がすぐ壊れたからといって、「このメーカーの飲料は二度と飲まない」という人がいるだろうか。
これは「おまけ」と「商品そのもの」の区別が充分なされているからである。

自動車保険は、ロードサービスなどの「おまけ」が「おまけ」と思われていない点が、ペットボトル飲料などと異なる。


このままでいいのだろうか。
私は次のように思う。

まず「保険商品」と「付帯サービス(おまけ)」の区別について消費者が充分理解できる説明をすることを保険会社に義務付けるべきだ。

その上で、「付帯サービス」であっても、多くの消費者がその付帯サービスを含めたものを「自動車保険の価値」として認識していることを鑑み、「付帯サービス」の改廃や品質についても責任を持たせる。

ニュースリリースなどで「新サービス」をアドバルーンとして盛大に打ち上げたものでも、その後ひっそりと店じまいされれば気がつかないことが多い。
しかし、保険会社は、アドバルーンとして新サービスを打ち上げたなら、そのサービスを継続する努力をし、もしサービスを止めざるを得ないことになったならその理由の説明をすべきである。

保険会社このような行動を自主的にとってくれるのが一番だが、昨今のダイレクト損保などの営業活動などを見ると、どうも難しそうだ。
金融庁や損保協会(外資系は加盟していない問題はあるが)などが主体となって保険会社を指導・監督していくことを期待したい。

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