SBI損保が開業! その1

ダイレクト損保に新規参入することが明らかとなっていた「SBI損保」が2008年1月16日に開業した。

まずは会社概要から。

【会社概要】
会社名   : SBI損害保険株式会社
本社所在地: 東京都港区六本木1丁目6番1号
代表者   : 代表取締役社長 松井 真治
資本金   : 15億5,000万円
株主構成  : SBIホールディングス株式会社 61.60%
          あいおい損害保険株式会社 33.40%
          ソフトバンク株式会社 5.00%

ソフトバンクグループとあいおい損保の共同出資会社であり、ダイレクト自動車保険の最後発ということで、どのような切り口で参入するのか非常に注目していた。

これから、何回かに分けて同社の商品・サービスについて評価していくこととする。

まずは商品から。

最初に目に付いたのは、
「「スタイリング」であなたにフィットする補償をご提案」というものである。

説明によると・・・
SBI損保では、個人向けの自家用車の使用実態・年齢層などを詳細に分析することにより、お車のスタイルを、弊社独自の基準(お車の形状、車種、所有者の使用特性等)により、「軽自動車」「ミニバン」「セダン・ワゴンなど」の3つに分類し、定めております。
らしい。。。

それぞれ3つに分類して、そのパターンごとに特約(オプション)をつけることを提案するという手法である。

たとえば、「軽自動車」の人は「女性」が多いと決めつけ、「安心ケガの跡も治したい 形成手術費用担保特約」と「安心うっかり事故には自宅・車庫等修理費用担保特約」と2つの特約の付帯を勧めている。

一人一人異なるライフスタイルを車のタイプだけでセグメントするという手法はあまりにも乱雑な印象を受ける。
「軽自動車=女性」「ミニバン=子供あり・キャンプ好き」は安易過ぎないだろうか?
このようなパッケージの手法はいかにも既存の国内損保の商品企画部門が考え付きそうなものである。

しかも、このパッケージで付帯を勧めている特約は、あいおい損保が得意としているマイナーな特約だ。
昨年来の保険金不払い騒動で問題となったのは、これらのマイナーな費用を補償する特約であったという教訓を活かしていないのだろうか。
不払いを防ぐ目的で、東京海上日動社や損保ジャパンなど主要損保では、特約のラインナップを減らす方向性を出しているがが、その時代の流れに逆行しているものだ。

この「スタイリング」による補償の提案以外に、SBI損保の商品の特徴は見当たらない。
商品を見る限り「SBI損保」という新しい損保らしいところは一切感じられず、「あいおい損保ダイレクト」の保険といった印象を受けた。

商品としては今のところこんなところだ。


それよりも、会社概要を見て気がついたことがある。
昨年(2007年)12月26日に保険業の免許を取得したのだが、その際のSBI損保、SBIホールディングス社、あいおい損保社のニュースリリースでは「役職員数」がどこにも掲載されていない点である。

しかし、同日の金融庁の発表資料では、「役職員数:36名」と記載されていた。
SBI社らは、意図的にこの「役職員数:36名」を公表しなかったのである。
おそらく消費者にネガティブな印象を与えると判断したのだろう。
今日、公開されたSBI損保のサイトの会社概要にも、「役職員数:36名」はどこにも記載されていない。

たった36名の役職員で、自動車保険を取扱う保険会社とはいったいどのようなものなのか、非常に興味深い。

次回につづく・・・

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